値幅制限については、中国本土市場は基本的に前日の終値から上下10%に制限されています。ただし、上場廃止リスクの高いST銘柄と*ST銘柄は上下5%、ベンチャー向け市場の科創板・創業板銘柄は上下20%となっています。(※科創板・創業板銘柄については、日本人を含む海外個人投資家は直接取引をすることはできません)
一方、香港市場については原則として値幅制限がありませんが、2016年8月から「市場波動調節制度(Volatility Control Mechanism:VCM)」が導入され、部分的に制限が設けられています。この制度は、香港の主要指数であるハンセン総合大型株、中型株、小型株の構成銘柄だけを対象とし、それぞれの株価の騰落率が5分間で10−20%に達した場合に発動します。発動するとその後、5分間のクーリングオフ期間(冷却期間)が設けられます。クーリングオフ期間中でも取引停止とはならず、一定の値幅制限の範囲で取引を続けることができます。なお、前場と後場の寄り付きそれぞれ15分間、大引け前20分間は、自由な株価形成を確保するため適用が除外されます。制度の発動は前場と後場それぞれ1回に制限されていましたが、2021年3月に制限が撤廃されました。
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上海証券取引所 |
深セン証券取引所 |
香港証券取引所 |
制限値幅 |
前日終値±10% (ST、*STは±5%) (科創板は±20%) |
前日終値±10% (ST、*STは±5%) (創業板は±20%) |
原則なし |