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AH価格差とは? |
香港ドル建てのH株を発行する企業の多くは、中国本土の人民元建てA株市場にも株式を重複上場しています。A株とH株は、中国企業が発行する同一権利、同一額面の株式で、株主の権利という点では同じです。しかし、両株価にはかい離があります。このA株とH株の株価のかい離を「AH価格差」と呼びます。
国際マーケットの香港市場に上場するH株は、PERやPBRに照らし、株価も国際基準で決定され比較的適正な水準に落ち着くのに対し、A株は国内の投機的な買いもあって株価が割高になる傾向があります。
2006年4月末には適格国内機関投資家(QDII)制度が解禁されました。これは、一定の条件を満たした中国国内の機関投資家に海外の証券投資を認める制度で、中国本土の投資家は海外の証券に投資できるようになりました。また、本土の個人投資家による香港株投資が一部解禁されたことで、今後はA株とH株の格差が縮小するとみられています。